エル・カミーノ・レアル
■ 概要
曲名:エル・カミーノ・レアル*1(El Camino Real)
作曲:アルフレッド・リード(Alfred=Reed)
グレード:5
出版:ハル・レナード社・1984年
演奏:大阪市音楽団
指揮:アルフレッド・リード
演奏時間:10分32秒
収録会場:大阪・ザ・シンフォニーホール
ちなみに、曲名・作曲者・グレード・出版を除いては下記音源(CD)の情報となります。
2回連続で市音*2からの紹介になりますが深い意味はありません。例のごとく聴きながら書いてます。
■ 音源紹介
- アーティスト: リード(アルフレッド),リード,大阪市音楽団
- 出版社/メーカー: フォンテック
- 発売日: 2005/02/21
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 34回
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■ この曲は
今は亡きアルフレッド・リードが作曲した中でもかなり知名度の高い曲です。
私も何度も聴いたり、演奏もしたこともあります。
トロンボーンとユーフォニアムでそれぞれ吹いたことがありますが楽しかったですね。
■ 私的感想
金管とパーカッション*3の力強いファンファーレで幕を開け、フェルマータ*4が華々しさを強調し、そのまま変拍子を織り交ぜながら突き進み最終的に4分の3拍子になって主題へと入ります。
ホルンとアルトサックスのユニゾン*5で始まる主題は聴いているととてもわくわくしてきます。
また、この曲の魅力はなんといってもパーカッションにあります。スペイン風ともいえる曲風をカスタネットやマラカス、タンバリンで一層引き立たせています。注意深く聴いてみましょう。
やがて燃え上がるような激しい動きと共に盛り上がり、やがて祭りが終わったかのように静まり中間部を迎えます。
この部分はsost.*6が非常に多いので、sost.の使い方次第で非常に深い感慨を作り出すことが出来ると思います。アゴーギグ*7を利かせる感じですかね。この音源でも非常によく使われています。
オーボエソロと共に再び変拍子が嵐のように激しくでもゆったりと静かにやってきます。この辺りで主題と共に聴こえるハープやコントラバスのピッチカート*8をイメージしながら聴くと曲と一体となれて幸せになれます。
しばらくは変拍子がずっと続きますが、やがて木管の主題が終わりを告げ、まるで祭りの儀式のような不安を誘うような主題が始まります。
そして幾つもの掛け合いを経て、希望に満ち溢れるゆったりと主題が始まります。そして曲はここで最大の盛り上がりを迎えます。
そしてユーフォニアムソロ。ユーフォニアム・木管・低音とが一体となり、とても寂しい風景を見ているかのように胸が締め付けられます(初めて市音の音源のこの部分を聴いたとき感激のあまり涙を流したのは秘密です)。
そしてユーフォソロをホルンソリ*9に受け渡し、祭りの終わりを告げるように寂しく静かに消えてゆきます。
その瞬間スネアが静かに疾走しウッドブロックが後を追います。そしてティンパニが入りしっかりとした下地を作った所に木管・ホルンの旋律・対旋律が次々と乗っかってどんどん盛り上がってゆきます。最後に直管が乗っかって雰囲気は最高潮に達します。
そしてトランペットとトロンボーンの激しくカッコイイ主題が曲をぐんぐん引っ張ります。トロンボーンは動きが早すぎてちょっと涙目になりますが。
やがて、速いテンポにゆったりとした主題を乗せて、まるで戦いの凱旋を迎えるように最後の盛り上がりに向かいます。
そして最後に怒涛の音のラッシュが来ます。すべての管楽器が最後の生命の火を燃やすようにそれぞれの音を描きながら終わりへと収束します。ちなみここのティンパニとB.D.のテンションの上がりようは異常。
そして花火が炸裂するようなフィナーレを迎えて終わります。
■ 長々と書きましたが
この曲は一見さんでも楽しめるかもしれません。主題が滅茶苦茶カッコイイですからね。
経験者は言わずもがなって感じですね。
オススメの一曲です。
■ ちなみに
この音源のユーフォソロは最高に泣けますが、その前の盛り上がりのrit.*10の後の縦がちょっとずれてて切なくなるかもしれませんのであしからず。