交響曲第1番『ギルガメシュ』

■ 概要
 曲名:交響曲第1番『ギルガメシュ』(Symphony No.1 "Gilgamesh")

 作曲:ベルト・アッペルモント(Bert=Appermont)

 グレード:6

 出版:ベルギー・ベリアト社・2003年

 演奏:大阪市音楽団

 指揮:井上 道義

 演奏時間:25分24秒

 収録会場:大阪・ザ・シンフォニーホール

 ちなみに、曲名・作曲者・グレード・出版を除いては下記音源(CD)の情報となります。

 初めての紹介なのにいきなりグレードが6の大曲*1ですが、その辺のツッコミはなしの方向で。ちなみに聴きながら書いてます。

■ 音源紹介

ギルガメシュ

ギルガメシュ

 ちなみに、これについている解説書からも参考に感想を書いているので、パクリじゃんとか言うツッコミもなしの方向で。

■ 構成
 この曲は全4楽章で構成されています。

 第1楽章:ギルガメシュとエンキドゥ(Gilgamesh and Enkidu)
 第2楽章:巨人たちの戦い(Battle of Titans)
 第3楽章:森の中の冒険(Adventures in the Forest)
 第4楽章:ウトナピシュティムへの道のり(Joumey to Utnapishtim)

 各楽章に題されている名前の様子がそれぞれ記されており、それぞれの楽章がそれぞれの顔を覗かせてくれます。

 まさにオペラの一節のように、情緒溢れる曲となっています。

■ そもそも
 この曲の題名は、古代西アジアにあったメソポタミアシュメール人の間で伝えられていた神話の基である、アッカド人の『ギルガメシュ叙事詩』の中の英雄である”ギルガメシュ”からとっています。

 詳しいことは自分で調べましょう(テキトー)。

■ それはさておき
 第1楽章では主題であるギルガメシュの運命とエンキドゥを表しています。この楽章は厳かに始まり、厳しいギルガメシュの運命が暗澹たるものになることを予感させられます。やがて、エンキドゥの陽気な気性を示すかのように陽気な音楽に移り変わります。一番平和な楽章かもしれない。

 第2楽章ではギルガメシュとエンキドゥの戦いを表しています。荒々しい低音の凄まじい重音から始まり、まさに戦いを想像させられそうになります。この楽章は、私が一番好きな楽章で、同じ音をひたすら連打する所があるのですがそこにすっかり魅了されてしまいました。他の音源も聴いたことがあるのですが、大阪市*2が一番良かったです。ちなみに、最後のほうでギルガメシュとエンキドゥは仲良くなっているらしいです。

 第3楽章では仲良くなったギルガメシュとエンキドゥが森の中を冒険し、そこに住まう炎を吐く巨人フワワとの戦いが表されています。最初に冒険を予感させるような明るい始まり方をしているので、聴いているとわくわくしてきます。それでいて中盤〜終盤は荘厳な森のイメージに不安を足したかのような不安定な曲調は聴くものを驚かせます。

 第4楽章でフィナーレを迎えます。エンキドゥの死とギルガメシュのウトナピシュティムへの道のりが表されています。他の楽章と比べ物にならないくらいの暗さ・重さを以て、ギルガメシュの暗き運命を象徴しているといっても過言ではありません。不気味な死の海への船出を表し、その頂点でファンファーレが運命を暗示するように響き、運命の主題の断片が響かせ、静かに最後のフィナーレを迎えます。ちなみにこの楽章はソロのオンパレードです。

■ 一応言っておきますが
 滅茶苦茶重い曲です。初見者はよくわかんないかもしれません。

 無理はしないように。知識ない方が聴いたら気分を悪くするかもしれません。

■ ただまあ
 オペラとかが好きな人で、且つこの神話の概要を知っているなら感銘を受けるかもしれません。

 ちなみに、私はこの曲でその情景を妄想してるだけで楽しくなります。

 すみません、変な人で。

 色んな音源を聴きましたが、大阪市音が一番のオススメです。聴くならこの音源で。

*1:基本的に重たい曲、長い曲、難しい曲という意味。

*2:大阪市音楽団の略称。単に市音ということもある。