純潔ブルースプリング
- 作者: 十文字青,石居麻耶
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/08/26
- メディア: 単行本
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■ ストーリー
滅びが予報される世界。
その予測値は大小に値を変えながら、しかし確実に減ってゆく。
そんな世界でも青春は色褪せることなく流れていく。
ちょっと可笑しな青春物語。
■ いつか確実に滅びを迎える世界
世界が破局に向かうことをただ恐れて、事実を忘れるように自暴自棄に走る・・・・・・のではなく、確かな影響を受けながらも青春を謳歌しようとする若者たちが熱い。
自分の思ったとおりに世界を動かそうとして見事にアホな方向に走る西園寺幾美。
バカ一直線な直情バカ番場公威。
正体不明な倉田君。
あらゆる世界に身を投ず西孝。
ふらふらと遊びまわる七瀬林檎。
そして、瞳と世界を閉ざした真南了。
そんなちぐはぐな名も無い6人組が色々とやってくれます。
■ そのほかにも
ぶっとんだ性格をしているキャラクターが多くて非常に楽しいですね。
『ラヴァーズ』とか『シンジケート』とか、いつの時代の言葉だよとか言いたくなってくるのもいい。
青春って・・・・・・いいなぁ。
・・・・・・ハッ!?
私の青春はまだ過ぎてない、まだ過ぎてないんだ・・・・・・
■ それは置いておいて
この本の楽しみ方は多分、設定を考えずに
- 青春を楽しむ。
- バカな青春を楽しむ。
- 恋愛という名の青春を楽しむ。
がいいのかもしれない。
世界滅亡設定が主要な設定というよりはワンポイントな設定に感じたのがちょっともったいなかったですね。
あとはまあ、最後のみんなのはっちゃけっぷりには笑いましたが、終わりが性急すぎたように感じたので最後の最後の燃え上がりが個人的に欲しかった気がします。
■ 評価としては
そんなこんなで星4つ。なかなかに面白い作品でした。