偽りのドラグーン

偽りのドラグーン (電撃文庫)

偽りのドラグーン (電撃文庫)

 『モーフィアスの教室』の三上延の新シリーズ。

■ ストーリー
 かつて人類は機械とともにあった。

 機械の文明が滅び、暗黒の時代が訪れた。

 竜が現れて、人類を暗黒から救った。

 以来、人類の世界は竜と共にある――。

 そんな時代、レガリオン帝国はアバディーン王国を強襲し、アバディーン王国は一夜にして滅ぼされた。

 レガリオン帝国は失われたはずの機械を用いて、アバディーン王国を滅ぼしたのだ。

 国を滅ぼされ、最愛の兄も失った元アバディーン王国の王子であるジャン・アバディーンは、アバディーンを滅ぼしたレガリオン帝国皇帝第7皇女グロリア・レガリオンに復讐することを誓った。

 それから3年。彼は運命の出会いを果たすこととなる。

■ なんですが
 この作品の最初の方を読んで思ったのが、この作品はなんとなく双竜記に似てるなって思いました。

 なんせ竜が主役(これは良くある話)、何故かヘタレ王子が活躍する(これも良くある話)、んでもって名前が詐欺。うん、似てるな(こじ付け)。

■ そんなことはさておき
 なんというか・・・・・・前作でも盛り上がり所でどうしようもなく盛り上がりきってないという感覚があるんですよね。

 前作の『モーフィアスの教室』でもあったのですが、何と言うか・・・・・・熱さが足りない。

 冷静な熱さというか、煮え切らない熱さというか・・・・・・燃えるような熱さが足りない(まあ、そんな場面がなかったからかもしれませんが)。

 なんかこう心に強く火を灯すような熱さがどうしても欲しいんですよね。私的に(個人的にかよっ!)。

■ ただまあ
 微ツンデレくさいヒロインの皇女ティアナレルド可愛らしいですし、こんな可愛い子が女の子わけがないくさいクリス・キッドマンが可愛すぎて困るので、その辺はいいですね。

 男のキャラクターもいい味出してるキャラクターが多いし、教師は鬼畜だしとキャラクターは非常にいいと思うので、後は盛り上げ方かなぁ。

 その辺は次に期待ですかね。

■ というわけで
 女の子が可愛かったので星3.5です(どういう基準だよというツッコミはなしの方向で)。

 次で物語が大きく動きそうなので、楽しみにしています。