BLACK BLOOD BROTHERS(7) 王牙再臨

 初めて読み終えたときは、感情が定まらなくなるくらいの巻でした。ネタバレ全開。

■ ストーリー
 ついに振り下ろされた九龍の牙。

 計算しつくされた戦略に、特区はなす術も無く陥落していく。

 セイはコタロウに今自分達に必要なものは何か聞くとコタロウはこう答えた。

 「覚悟を」

■ 壊れゆく特区
 九龍の進攻によって、対吸血鬼に対し絶大な効力を持つ真銀刀は奪われ、真銀刀で結界を破壊され、そして――

 前回、またかけがえの無いものを失うことになります。

■ 陣内ショウゴ
 彼の崇高な想いを聞いていると涙が止まらなくなってきます。

 彼がリンスケに放った言葉にならない言葉は見なくてもわかるのです。

 「・・・・・・ジロ・・・・・・ミ・・・・・・」

 「わかってる! わかってるよっ」

 彼が命を賭して守ったものは、あまりにも大きい。

■ セイ
 悪鬼の如き計略で敗れ去ったセイ。

 彼が陣内から受け取った想いは・・・・・・

■ ゼルマン・クロック
 意地で真銀刀を破り、己の運命に打ち勝った吸血鬼。

 暴走したジローを諭し、己の血を次に受け継いで彼は安らかに眠りにつきました。

 まるで、子供のように。

■ それでも
 失われたものは沢山あります。

 しかし、受け継がれたものも少なくありません。

 全てを見届けたミミコがついにその真価を発揮し始めます。

 まるで太陽のようにまぶしい光を放ちながら。

■ 九龍の血統
 何かとイメージの悪い九龍の血統ですが、彼らも必死です。

 そして、始祖がかえってきたときの触れ合いは普通の家族と何も変わりません。

 彼らが忌まわしいと言われるのはその特性だけ。

 何故彼らはそんな特性を得たのでしょうか?

■ それにしても
 戦闘の盛り上がりっぷりは異常。

 私が一番好きなのはゼルマンVSダール・ナブロ戦です。

 いやぁ熱いですね。心が震えました。

■ なんか
 語っても語っても語りつくせない感があるのでこの辺にしときます。

 あとは本書を読んで確認されたし。

■ 評価としては
 誰が何と言おうと星5つ。hobo_kingさんもおっしゃってますが、この作品はライトノベルという文芸作品の頂点を極めたといっても過言ではない作品だと私も思います。