BLACK BLOOD BROTHERS(4) 倫敦舞曲

■ ストーリー
 時はさかのぼって1895年の冬のロンドン。

 望月ジローがまだ人間の望月次郎だったころのお話。

 彼は如何にして吸血鬼になったのか。

 彼がどうして《賢者》の血統の仲間入りをしたのかが描かれています。

■ なんて書きましたが
 ぶっちゃけると、


 彼が如何にしてアリスとラブラブになったのか


 が描かれています。

 こういう書き方をすると、ただのラブコメに見える不思議。

■ アリス・イヴ
 最も古くからある《賢者》の血統の始祖。

 古くから世界を渡り歩き、世界を知り、稀に迷える同族に助言を施す。まさに賢者。

 世界中の吸血鬼から敬愛される孤高の存在。

 って書くと仰々しいですが、普段の彼女はとても子供っぽくて可愛らしいですね。

 目下、ミミコの最大のライバルです。

■ それ以外にも
 あのカサンドラ・ジル・ウォーロックや、ケイン・ウォーロックが登場します。

 カーサとはどのような人物で、どのようにジローと関わるようになったのか。

 彼女に流れる《血》が彼女に何をもたらしているのか。

■ それにしても
 この物語はするすると心情移入しやすいですね。

 アリスと次郎の何気ない会話や、カーサとのユーモア溢れる会話を見ていると楽しくて仕方がありません。

 特にアリスはその生来の性格があまりにも憎めないのでこれは誰にも好かれるのも無理は無いですね。

■ そして
 次郎は目にします。今まで御伽噺としてしか存在し得なかった吸血鬼という存在に。

 そしてまざまざと見せ付けられます。吸血鬼が如何に恐ろしい存在かということを。

■ しかし
 彼は信じます。己に流れる血を。

 《望月》の血統を。

■ 評価としては
 星5つ。感慨深く楽しめること間違いなし。