BLACK BLOOD BROTHERS(2) 特区鳴動

■ ストーリー
 無事特区入りを果たしたジローとコタロウだったが、さらなる壁が彼らの前に立ちふさがる。

 特区に住まうため彼らは特区の代表者とコンタクトを取ろうとしたのだが、特区の有力血族である真祖混沌の直系『東の竜王』ことセイとマリーン・バンクの支配人でウォーロック家の代表であるケイン・ウォーロックに共に受け入れを拒絶された。

 聖戦の戦友である両雄に拒絶され、今後の方針を考えているところにさらなるトラブルが舞い込んだり、闘将アスラの古血《オールド・ブラッド》で夜会《カヴン》の代表者であるゼルマン・クロックに誘われたりと落ち着かない状況が続く。

 一旦家に帰ろうと、ミミコのアパートの前まで行くと、そこにはありえない顔ぶれが揃っていた。なんとセイとケインがカンパニー査察部の赤井リンスケにつれられて来ていたのだ。

 最初に拒絶したにもかかわらず、直接ジローたちに会いに来た彼らがする話とは・・・・・・

■ この巻は
 正直な所、派手な動きがあるわけではありませんので、ちょっとつまらないかもしれません。

 しかし、『銀刀』という存在が特区にどのような影響を与えているのかという情勢を見るとなかなか面白いものがあると思います。

 セイやケインだけでなくゼルマンやカンパニーの人間から見た上で、特区の現状を省みれば、『銀刀』という存在は様々な思惑が絡みこんできて複雑です。

 『銀刀』というネームバリュー、彼自身が持つ力、そして聖戦で人間と手を取り合い活躍した実績、先日の事件での人と九龍の血統に対する姿勢。

 ・・・・・・考えるだけで大変ですね。

■ 現実
 ミミコはある事件により、吸血鬼という存在の恐ろしさをまざまざと見せ付けられることになります。

 非情な現実を前に言葉すら出てきません。

 そしてジローは悲壮を隠さぬまま悲しい決意をすることにします。

■ そして
 ついに過去が現実に追いついて襲い掛かってきます。

 それを振り払うために必死に戦うジローですが、さらなる事実が彼を打ち崩します。

■ 最後に
 とっても先が気になる引きをされます。これを買った貴方は確実に3巻に手を伸ばすことでしょう。

 BBBはこういう引きが多いので、きちんとしまっていない巻を買うと必ず次を買わされる羽目になるのでご注意を。

■ 評価としては
 星3.5です。話は面白いんですが盛り上がりに欠けますからね。ただ、複線はばらまかれまくってますので、次が楽しみになりますね(私はもう読んでますが)。