Le;0 ―灰とリヴァイアサン―
- 作者: 六塚光,CH@R
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2009/08/20
- メディア: 文庫
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■ ストーリー
百年前、世界全土を大地震が襲った。
その地震は地球の地軸を横倒しにし、全世界で大陸が沈没し、極点の位置までも変わり、 変わってしまった極点では六ヶ月白夜が続いた後六ヶ月夜が続くという苛酷な環境となった。
地軸の傾きにより、夏至の日には北半球全体が、冬至の日には南半球全体が日の光を受けることになり、地球上全土で白夜が発生するようになってしまったのだ。
その結果、かつての永久凍土は全て溶け海面が上昇し、低地にある島を飲み込み、水没していった。
さらには、地震以後海獣《リヴァイアサン》と呼ばれる通常ではありえない海の生物たちが出現するようになり、散り散りになったこの世界を滅ぼすかのように島々を襲い始めた。
そのリヴァイアサンに対抗できる存在があった。ヴァンパイアと、サイクラーと呼ばれるヴァンパイアのパートナーだ。
彼らの活躍によって辛うじて平穏が保たれているのだが・・・・・・
■ なんというか
登場人物紹介すらしてませんが、一つ言えることがあります。
リヴァイアサンという存在をヴァンパイアとサイクラーが協力し合ってやっつけるんですが・・・・・・
何と言うか、その間に何の関係性も見えないんですよね。運命を感じない。
言うなれば、たまたまお互いが存在して、たまたまお互いが敵対しているといった感じ。
特にヴァンパイアの存在が一番不思議なんですよね。
別にヴァンパイアが活躍して悪いといっているわけではありませんが、何故ヴァンパイアが撃退しなければならないとかっていう疑問が浮かぶんですよね。
一つの災厄に対し、一つの何らかの対策が浮かぶのはいいんですが、どうにも納得できない。なぜだろう?
■ そもそも
ヴァンパイアの起こりもリヴァイアサンの起こりもわからんってどういうことですか。
さらにはヴァンパイアの弱点がニンニクとか日光とか銀とか大体ありきたりなものなのに、水は大丈夫ってどういうことですか。都合よすぎません?
だから水系のもの(リヴァイアサン)と合わないのだと感じているのかもしれませんね。ここまで書いてきて今納得できた気がします。
・・・・・・BBBの読みすぎが原因なのかもしれません。
■ 色々と書きましたが
ヴァンパイアの生態については面白かったですね。
ヴァンパイアに弱点の耐性をつけるために一時的に灰となった体に日光を当てたり、ニンニクの煮汁に浸したりするところとか面白かったです。
あと、ヴァンパイアの灰に小麦粉を混ぜて持ち運びを管理しやすくする所とかは良かったかなぁと思います。
でもそれ以外の部分が、ある意味作品として普通過ぎて面白みがないんですよね。
ヴァンパイアに男がいるならもっと活躍させてほしい所。どうみても女の子しかヴァンパイアがいないようにしか見えませんからっ! 残念っ!(古い)
アルゴルとゴルゴンという名称があるのにアルゴルが泣いてるぞ(大変主観的な言い様なので気にしないで下さい)。
■ というよりは
せっかくシリアス方向に走っているのですから、あんまり萌えというかそっち方向に走ってほしくなかったなぁ(イラストが)。
最近の流れに流されている作品な気がする今日この頃です。
■ というわけで
全然登場人物を紹介してませんが星2つ。私には合わなかったようです。
ラノベを読みすぎた人間には、予測しやすい物語にはどうしても驚きが必要みたいです。