GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンⅡ(下)
GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン (2)下 (電撃文庫)
- 作者: 川上稔,さとやす
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 文庫
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ちなみに今作4巻目にして既に終わりのクロニクル最終巻を超えるページ数という恐るべき代物。電撃文庫の過去最厚を更新です。
軽く枕に出来るその厚さはもはや凶器。読み終わるのに6時間も掛かった・・・・・・
■ ストーリー
祭りに乗じてデートを始めたトーリとホライゾン。
周りでやってるどんちゃん騒ぎを尻目に彼らは話し合う。自らの行く末を。
そして、気付かぬうちにデートとシャレこんでいた“傷有り”と点蔵は、“傷有り”の案内によって英国の史実に触れようとしていた。
彼女がもたらすものは?
そして英国と三征西班牙との争い『アルマダ海戦』の歴史再現が始まることになるのだが・・・・・・
英国決着編です。
■ テンションが
鰻登りです。これはヤバイですな。
やっぱり概念を用いた戦いは面白くて仕方ないですね。
もちろん純粋な自力も重要なのですが、自分勝手な思想で戦う概念同士のぶつかり合いから目が離せません。
いちゃもんつけたら勝ちみたいなところがありますからね。
相手を論破して自分の概念を貫き通す。う〜ん、感慨深いですな。
十重二十重の概念の応酬を頭の方に理解させるのが凄い大変なんですけどね。
今回のオススメ対戦カードは二代VS裎さんです。
純粋な力のぶつけ合いであるこの対戦カードは滅茶苦茶熱かったですね。
裎さんから見れば、宗茂さんの雪辱戦ですから熱くなろうものです。
■ 「LOVEしちゃったで御座るよ!」
点蔵の株がストップ高を超える勢いで上がりすぎです。
“傷有り”に対する姿勢がかっこよすぎです。大事な場面でカミカミになるところはダサすぎて笑いましたが。
点蔵のために英国にケンカを売る武蔵の面々もかっこいいですな。
ホライゾンを救いにいくトーリの姿が思い浮かびました。
■ そして
今回もトーリは相変わらず全裸ですが、締めるところで締めてくれるところも相変わらずです。
皆が弱気になったときのトーリの言葉は何よりも代えがたいものですね。
『んじゃ、オマエら、ちょっと頼むわ』
『俺、葵・トーリとホライゾン・アリアダストはここにいるから。逃げねえから。だから』
『いろいろ出来ねえことも、投げ出したくなることも、いろいろあんだろうけど』
『今は、その不可能を俺に全部預けていってくれ』
『頼むわ。――俺は出来ると、そう思ってくれ』
震えそうになる心を奮い立たせてくれる彼の言葉に心が震えました(何この矛盾)。
つい目頭が熱くなっちまったZE!
■ というか
熱くなるポイントが多すぎて選べないですね。
詳しくは読め!みたいな(投げやり)。
だってアレですよ、この作品長いんですもん(切実)。
■ ちなみに
あんまり本編に細かいツッコミを入れていないのは、関係が複雑すぎていちいち説明するのが面倒くさいからです。
決して、決して頭がパンクしてるわけじゃないんだからねっ!!
■ ただ
どの国も熱いことは間違いないです。
自分達を信じて戦う姿勢が武蔵に劣ることは決してないです。
それがまた面白いんですけどね。
武蔵以外からMVPを選ぶとしたら、間違いなくセグンドさんですね。
まさに中年の星。
■ 評価としては
星5つ。やっぱり面白いなぁ。
ただここまで厚いとさすがに読みにくいので、どうせならもっと厚くしろ(アレ?)。