革命皇女 doll★llob

 一迅社文庫アイリスは初めて読みましたが・・・・・・やっぱり肌に合わないや。

■ ストーリー
 シンシア王国は滅びた――

 シンシア王国に訪問中のメラント王国の第二王子がシンシア貴族によって暗殺されたことが引き金となり、別目的で国境近くにいたメラント軍が戦争を仕掛けてきたのだ。

 大陸最強で悪名高い軍事大国であるメラント王国軍の力は強大で、長らく戦争をしていない平和ボケしたシンシア王国との軍事力の差は圧倒的だった。

 さらには、不死身であると噂される『赤狼』と呼ばれる最強の戦士が、戦争後半でシンシア軍をたった一人で蹴散らしてしまったという。

 シンシア王国はたったの十日で敗北を喫したのだ。

 シンシア王国の貴族は次々と処刑され、王女であるエルファリードも処刑される運びとなったのだが、いざ処刑台を登ったときに不思議なことが起こった。

 雷鳴が轟き、稲妻による閃光が目の前に広がったかと思うと、その光の中にある影が獣の姿となりエルファリードを喰らったのだ。

 気付けば、真っ白い空間にいたエルファリードは困惑する。

 その空間にはちっぽけな狼がいた。そして彼は言う。

 『あの日をやり直したいか?』と。

■ 結論
 革命皇女≒約束の柱、落日の女王。

 エルファリード≒クリム。ウィドナイル≒カルロ。

 以上。

 えっ? 説明不足? そんなこと言われても・・・・・・

 読めば読むほどに、エルファリードはクリムにしか見えなくなりましたし、ウィドナイルもカルロにしかに見えなくなったのでなんとも・・・・・・

■ 強いてあげるなら
 ストーリー的には前作のタイムトラベルに明確な原因が出来たのが唯一違いでしょうか。

 あと、ロイストゥールや《囚われの悪魔》、チェルロの存在はなかなか面白かったですが、それを加味しても前作の劣化版としか思えないんですよね。

 前作が良かっただけに、似たような題材を持ち出されると比較せざるを得ません。

 そう見ると、どうしようもなくこの作品は全てにおいて見劣りしていると感じてしまうのです。

■ あと
 前作よりタイムトラベル部分のご都合主義っぷりが半端なく悪い方に影響しています。

 ・・・・・・気になる方は本書を読んで確認されたし。

■ 評価としては
 星2つ。いわなぎ一葉さんの書いた文章は嫌いではないですし、いわなぎ一葉さんが書いた文章であることは十分に感じ取れたので、出来れば次は別ジャンルに挑戦してほしいものです。