SHI-NO―シノ― 黒き魂の少女
SHINO ―シノ― 黒き魂の少女 (富士見ミステリー文庫)
- 作者: 上月雨音,東条さかな
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/02/10
- メディア: 文庫
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どうでもいいんですが、この商品紹介の『SHI-NO』であるはずの部分が『SHINO』になってる(笑)
ちなみに何故か2巻もそうでした。
他の同シリーズはちゃんと『SHI-NO』になってるのになんでだろう?
先に言っておきますが、H.N.関連のツッコミはなしの方向で。
微ネタバレかもしれない。
■ ストーリー
あるところに支倉志乃という少女がいた。
某有名私立小学校に通う彼女は大学一年生の『僕』の住むアパートによく遊びに来る。
彼女の幼馴染である『僕』は、小学生の女の子が一人で『僕』のアパートに来るという世間体を気にしつつも、忙しい彼女の両親に代わってよく彼女の世話をしていた。
彼女は人形のように美しい容姿を持ちながら、しかしその黒く深い瞳に何が映っているのかは『僕』にもよくわかっていない。
一つわかっていることは彼女は人の死に異常なまでの興味を示す。
そして今、彼女は鴻池キララからもたらされた『僕』の情報を偶々覗き、そこから一つの事件に興味を持っていくことになる。
デッド・エンド・コンプレックス。
その言葉は何を意味しているのか。
彼女は動き始める。死を見つめるために。死を蒐集するために。
■ 支倉志乃
彼女は一般的観点から見て一般人とはとても言えない存在となっています。
それは彼女自身が発言しています。
「(前略)生の中に在りながら死を志向する者。狂気に魅入られた魂」
さらには、
「犯人は私と異なる方向性を持つ、私と同じ属性のバケモノ。生まれながらの異常者。存在自体が害悪のバケモノ。(以下略)」
こんなこと言う少女が現実にいたらガクブル必死ですね。
■ 僕
ある意味、志乃の対極にいる存在。
危うい彼女を現実に引き寄せる唯一の存在。
彼は普通の女の子に接するように、出来る限りの精一杯の想いで彼女と接します。
「あぁ。それはノートパソコンといってね、その名の通り、ノート型のパソコンなんだよ。ちなみにパソコンっていうのは、正式名称はパーソナルコンピュータと言って・・・・・・って、志乃ちゃん、冗談だから。そんな本気で呆れた顔をしなくたっても良いじゃないか」
残念ながら彼女にはテキトーにあしらわれてます。
しかし、彼も彼女も気付かぬうちに、その時間は大切な時間となっています。
■ 生と死
この巻のテーマとなっています。
死に対する考え方が一般的とは言えないので、なかなかに宗教的で観念的です。
ネタバレ必死なため細かい記述が出来ませんが、ここを深く考えられる人には面白い作品になるかもしれません。
なんかテキトーでスミマセン。
■ 望む世界
僕は彼女と一緒にこの世界を歩んでいきます。
彼は彼女に平和な日常を。
彼女は彼に――を。
■ 評価として
星4.5です。まだ始まったばかりです。
最近完結したので後は書くのみです。
今後も頑張って書きますので宜しくお願いします。